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  なにげない日常の言葉のスケッチブック/by Obano Michiyo
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05/20若葉
父が亡くなってから半年が経ち、
実家に通って、目の悪い母の代わりに、
私もせっせと、遺品の整理をしています。

先日、父の古いコートを見ていたら、
ポケットから金色の包み紙が、、、
匂いを嗅ぐと、チョコレートの甘い香りが、
まだ強く残っていました。

私は、虫がつくことをとても気にしていた父が、
クリーニングにも出さずに、箱に納めたのも不思議で、
母に話して嗅がせて、、、
「なんで、こんなものが残ってたんだろ?」とつぶやきました。

母「、、、チョコレートを食べたからじゃないのー」
母は、当たり前の原因を考えたわけで、、、笑ってしまいました。

以前も、首にかける方位磁石が、父の引き出しから出て来て、
アウトドア派でもないのにと、とっても不思議に思いました。

私「お父さんはなんで、こんなもの持ってたの?」
母「そりゃぁ、方向を知りたかったからじゃないの〜」

これは兄一家にも話したら、「大爆笑」をとりました。
たぶん旅行に行った時のためではと、推察しましたが、
母は、目が見えた頃の旅行の時にも、磁石なんて見たことがないと。
でも二人で仲良く、ほとんどの県に旅行に行ったのは確かで、
そういう時代を象徴するかのようで、私がもらい受けました。

お父さん、
皆が集まると、あなたの話題でいっぱいです。
口をそろえて「よくも悪くも、死んだ気がしない」と。

仕事をしていた頃の立派な振る舞いを、思い出したりもするし、
もういい加減にしてほしいと、晩年に悩まされたことも蘇るし、
清濁合わせてがあなたであり、あなたの人生だったのでしょう。

「もう嫌になるわ〜」と」言いながらも世話をしてくれる人は、
老いた時の私には、こんなふうに何人もいるんでしょうか?

父は自分がどれだけ恵まれているか、わからなくなって逝きました。
考えてみるとそれは、、、、
幸せな最期だったと言えるのかもしれません。
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自己紹介:
 名古屋市在住。
 デザイン・著述・賄い・メイド・マッサージ係と、多忙ながらも老後に備えて昼寝もこなす、多角戦略の良妻健忘症。座右の銘は「男もおだてりゃ皿洗う」
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